top of page

出産費用の平均とは?出産にかかる費用や自己負担をおさえるのに使える助成制度も解説

【目次】


出産費用の平均について知りたいと悩んでいませんか?

この記事では「出産費用の平均」について紹介します。

他にも「項目別の出産にかかる費用」や「出産費用の自己負担をおさえるのに使える助成制度」も解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、出産費用の平均について理解を深めてみてください。


出産費用の平均とは?

出産費用の平均については、以下のとおりです。

施設別

平均値

件数

全施設

482,294円

408,498件

公的病院

463,450円

81,790件

私的病院

506,264円

100,083件

診療所

478,509円

226,625件

上記の出産費用は、自然分娩の出産方法の費用平均です。


もっとも費用を抑えることができるのが、公的病院になるので、少しでも費用を抑えたいと思っている方におすすめです。

また、地域によっても出産費用には差があります。

例えば、東京都や大阪府などの都市部では、地方に比べてやや高めの費用がかかることが多いです。


項目別の出産にかかる費用

項目別の出産にかかる費用については、以下があります。


  • 入院・分娩費用

  • マタニティー用品・ベビー用品

  • 妊婦健診


それぞれの費用について解説していきます。


入院・分娩費用

入院・分娩費用は、施設や分娩方法によって異なりますが、正常分娩の平均費用は約48万円です。

具体的に、入院・分娩費用は以下が含まれています。


  • 分娩費

  • 入院費

  • 新生児管理保育費

  • 検査費

  • 薬剤費

  • 処置費

  • 手当料


上記以外にも、出産中や出産後に母子にトラブルが発生すると費用が大きく変わる可能性があります。

また、個室を希望する場合の差額ベッド代も室料差額に含まれます。

正常分娩は公的保険の対象外ですが、帝王切開などの異常分娩は「分娩介助」として保険が適用されるので、異常分娩の方が正常分娩よりも自己負担額が少ないことが多いです。


マタニティー用品・ベビー用品

妊娠中は、入院や分娩費用の他にも、マタニティ用品や赤ちゃんのためのベビー用品を準備するための費用もかかります。

マタニティー用品やベビー用品の費用については、一般的には15万円程度を予算として考えておきましょう。

マタニティ用品には、マタニティウェアや妊婦帯、入院時に必要なアイテムなどが含まれます。


一方、ベビー用品は、赤ちゃんの衣類、抱っこ紐、哺乳瓶、バス用品などが主なもので、基本的には全額自己負担となります。

また、マタニティ・ベビー用品のほかにも、妊娠中のトラブル時に発生する交通費や夜間診療費などの追加費用がかかることがあります。


妊婦健診

妊娠期間中から出産まで、妊婦は定期的に健康診断を受ける必要があります。

具体的には、妊婦健診にかかる総費用は個人差があり、数万円から数十万円かかる場合もあります。

例えば、つわりがひどく調理ができない場合には、食事がかかってしまうケースも少なくありません。


出産方法によって出産費用は異なる

具体的な出産方法については、以下があります。


  • 自然分娩

  • 無痛分娩

  • 帝王切開


それぞれの出産方法について解説していきます。


自然分娩

令和5年に厚生労働省が発表したデータによると、自然分娩の平均費用は約48万円です。

具体的に、自然分娩の費用内訳は以下のとおりです。


  • 入院費

  • 分娩費

  • 新生児管理保育料

  • 検査料

  • その他の処置費用など


しかし、地域によって出産費用には差があり、特に東京のように物価や地価が高い地域では、自然分娩でも60万円以上かかるケースもあります。

自然分娩後には入院が必要となりますが、入院する部屋の種類が個室か大部屋などによって費用は大きく異なります。


無痛分娩

無痛分娩にかかる費用の相場は、通常の自然分娩に比べて約20万円程度高くなります。

しかし、病院によって体制や施設の違いがあり、無痛分娩の費用には大きなばらつきがあるのも事実です。

無痛分娩と自然分娩の主な違いは、専門の麻酔科医による硬膜外麻酔がおこなわれるので、費用が高額になる傾向があります。

無痛分娩であっても完全に痛みがないわけではなく、陣痛のタイミングを把握しやすくするために痛みが残ってしまうケースもあります。

このように無痛分娩は、麻酔代や陣痛促進剤の投与代などの医療行為に関連する費用が発生するので、一般的に自然分娩よりも費用が高額になります。


帝王切開

帝王切開は、自然分娩に比べて、60~70万円の費用相場となっています。

自然分娩に比べて、帝王切開の場合だと、入院期間が自然分娩や無痛分娩よりも長くなるので、ベッド代や入院中の食費、赤ちゃんの管理保育料などの費用が増えてしまいます。

異常分娩に分類される帝王切開は、医療行為に該当するので、健康保険が適用され、手術料や入院料などの医療費の自己負担は3割になります。

また、高額療養費制度を活用することで、自己負担額を抑えることができます。

さらに、医療保険に加入している場合は、入院や手術の保障を受けることが可能です。


出産費用は保険適用される?

原則として、健康保険は妊娠および出産に関して適用されません。

しかし、医療行為とみなされる処置には通常の診療と同様に保険が適用されます。

例えば、妊娠高血圧症候群や妊娠悪阻(重度の場合)に対する処置や帝王切開分娩による手術費用手術費用も含まれます。


また、民間の医療保険では出産費用の給付がある場合もあるので、これから出産を控えている方は、保険契約内容を事前に確認しておきましょう。

また、医療費控除の対象となる費用もあるので、妊婦健診代や交通費などの領収書を保管しておくことをおすすめします。


出産費用の自己負担をおさえるのに使える助成制度

出産費用の自己負担をおさえるのに使える助成制度については、以下があります。


  • 妊婦健診費の助成

  • 出産育児一時金

  • 育児休業給付金

  • 高額療養費制度

  • 医療費控除

  • 出産手当金

  • 出産費貸付制度


それぞれの助成制度について解説していきます。


妊婦健診費の助成

母子手帳を受け取った後、住んでいる自治体の役所で妊婦健康診査の費用一定額が割り引かれる「妊婦健康診査受診券(補助券)」を入手できます。

妊婦健康診査受診券は、妊婦健康診査の費用を支援するものであり、健診ごとに1枚使用します。

各地域の自治体によって助成の条件や金額が異なりますが、通常は妊婦健診費用から一定額が割引されます。

妊婦健診にかかる費用の助成は各都道府県の自治体によって異なり、助成回数の上限や助成金額が異なりますが、通常は最低14回の健診には使用することが可能です。


出産育児一時金

妊娠4カ月(85日)以上で出産した場合は、一児につき42万円(産科医療保障制度の適用外の場合は40.8万円)の出産育児一時金が支給されます。

出産手当金の計算式は、支給開始日の以前12カ月間の各標準報酬月額を平均した額を基にしています。

標準報酬月額とは、被保険者が受け取る給料などの報酬の月額を等級によって区分したものです。

支給開始日の属する月以前の健康保険加入期間が12カ月に満たない場合は、それに応じて計算方法が変わります。


また、出産育児一時金の支払い方法は、出産に関わった医療機関の規模によって、直接支払制度と受取代理制度の2つがあります。

直接支払制度は医療機関が妊婦に代わって一時金の請求と受け取りを妊婦代わっておこないます。

受取代理制度は、負担が大きいと考えられる小規模の医療機関などが対象で、妊婦が一時金の受取りを委任します。

健康保険に加入している場合は、一時金を受け取るために保険窓口に直接請求することも可能です。


育児休業給付金

育児休業給付金は、雇用保険から支給される給付金で、育児休業を取得した際に受け取ることができます。

この給付金の対象は雇用保険に加入している人に限られるので、自営業者やフリーランス、個人事業主は支給の対象外です。

申請は子供が生まれた日(予定日よりも前に生まれた場合は予定日)から8週間後の翌日から可能です。


休業開始から4カ月後の月末までに、必要書類を提出する必要がありますので、書類の提出忘れがないように注意が必要です。

給付期間は通常、子供が1歳になる前日までですが、保育所に入れないなど特定の条件を満たす場合は期間が延長されることができ、産休・育休中は被保険者の社会保険料が免除されます。


高額療養費制度

高額療養費制度は、1日から月末までに支払った医療費の自己負担が高額になった場合に、自己負担限度額を超えた部分が後日払い戻される制度です。

自然分娩では適用されませんが、帝王切開などの医療処置が行われた場合に適用されます。

また、予定された帝王切開手術など、医療費が高額になる見込みがある場合は、「限度額適用認定証」を提示することで手続きをスムーズにおこなうことができます。

高額な医療費がかかった場合などに利用できる便利な制度ですが、手続きから支給までに約3か月かかることや、自己負担限度額が同一月内の支払い合計で月をまたいだ場合に月ごとに計算されるなどのデメリットが挙げられます。


医療費控除

妊娠の診断後に受けた定期検診や各種検査、通院費用などは医療費控除の対象となります。

入院中に支払った食事代などの病院費用も一般的に医療費控除の対象です。

具体的に、医療費控除は、1年間の医療費が世帯合計で10万円(総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%)を超えた場合に、所得控除が適用されます。

医療費控除を利用する際は、確定申告が必要であり、必要書類を税務署に提出する必要があります。

また、高額療養費制度を利用した場合は、その金額を除いた金額で計算されます。


出産手当金

出産手当金とは、産前産後休業(産休)を取得した際に給与が支給されない期間に支給される給付金のことです。

対象期間は、出産日の前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、出産日はその前の期間に含まれます。

出産が予定日より遅れた場合にも、遅れた期間について支給されます。

しかし、健康保険のみで運用される制度なので、健康保険に加入している会社員のみが対象となるので注意が必要です。

また、妊娠初期に休職し、その後退職した場合でも、一定の要件を満たせば給付金を受け取ることができます。


出産費貸付制度

出産費貸付制度とは、出産育児一時金を受け取るまでの間、出産費用を無利子で貸し付ける制度です。

貸付金額は1万円単位で、限度額は出産育児一時金として支給される額の8割に相当します。

実際に、出産後に給付の申請を行い、その給付金を受け取るまでには通常1~2カ月かかってしまうので、出産費貸付制度は、このような場合に役立つ制度といえます。


出産費用を抑えるコツ

妊娠から出産までには相当な費用が必要になりますが、出産費用を抑えるコツを把握しておくことで、出費を抑えることにもつながります。

具体的に、出産費用を抑えるコツについては、以下があります。


  • 複数の医療機関を比較検討する

  • ベビーグッズやマタニティーグッズをすべて揃えようとしない

  • 不要なマタニティグッズや


それぞれのコツについて解説していきます。


複数の医療機関を比較検討する

出産にかかる費用や入院時の個室代は、病院や助産所によって異なるので、複数の医療機関を比較検討をすることで、出産費用を抑えることにもつながります。

比較検討する際には、初回受診時に出産費用について確認したり、周囲に出産経験者がいればその情報を聞くことをおすすめします。

このように、医療機関を選ぶ際には、設備やアクセスの良さも重要ですが、予算に合った医療機関を選ぶことも大切です。


ベビーグッズやマタニティーグッズをすべて揃えようとしない

ベビーグッズやマタニティーグッズなどを一気に揃えてしまうと、無駄な費用がかかってしまう可能性があるので、まずは必要最低限のものを揃えるようにしましょう。

実際に、初めての妊娠や出産では、心配になってしまい、いろいろなものを購入してしまう傾向がありますが、買ったものが無駄になってしまうのも事実です。


そのため、最初は最低限のアイテムだけ揃え、必要に応じて追加していくようにしましょう。

また、レンタルサービスを利用することで、赤ちゃんの成長に合わせてベビーグッズを切り替えることができるので、無駄な費用を抑えることにもつながります。


不要なマタニティグッズやベビーグッズは売る

使わなくなったマタニティグッズやベビーグッズを売ることで、一部の費用を戻すことができ、全体の出費を抑えることができます。

家の中のスペースを節約して、必要なスペースを確保できるメリットも挙げられます。


具体的に、不要なマタニティグッズやベビーグッズを売る際には、買取サービス「Pollet」がおすすめです。

「Pollet」とは、60種類以上のカテゴリーから選んだ商品を段ボールに詰めて送るだけで、買い取りしてもらうことが可能です。

買取箱や配送料、査定料などはすべて無料なので、気軽に利用することが可能です。


必要な出産費用を把握して準備しておこう!

今回は、出産費用の平均や出産にかかる費用を紹介しました。

出産費用の平均については、厚生労働省の令和4年度の調査によると、自然分娩で約48万円程度です。

また、出産費用の自己負担をおさえるのに使える助成制度については、以下があります。


  • 妊婦健診費の助成

  • 出産育児一時金

  • 育児休業給付金

  • 高額療養費制度

  • 医療費控除

  • 出産手当金

  • 出産費貸付制度


今回の記事を参考にして、必要な出産費用を把握して準備しておきましょう。

bottom of page