【目次】
人生の最期について考える終活のひとつに、自宅の掃除があります。
自分で把握できないほどものが増えてしまっている方も少なくありませんので、終活の掃除は時間がかかるものになるかもしれません。
終活で掃除をするメリットやスムーズに進めるためのコツ、不要品をどう手放していくかという方法についてまとめました。
これからの人生を心地よく過ごすためのヒントになさってください。
終活の定義や目的
終活とは、人生の最期の時について考えることを指します。
身辺整理や掃除だけでなく、遺言書の作成や財産の整理、医療や介護の準備などが含まれています。
家族のためだけでなく、残りの人生を前向きに生きていくための必要なステップとして多くの人が終活に関心を寄せています。
自身の死を考えるのはネガティブなイメージを持つかもしれませんが、終活はポジティブな意味合いが強いです。
本当に必要なものだけに囲まれた快適な生活を送るために、終活として片付けや掃除をしていくのは、自分自身を見直す時間にもなるでしょう。
終活で片付け・掃除をするメリット
終活として片付けや掃除をしておくと、以下のようなメリットがあります。
ゴミ屋敷化を防ぐ
怪我や病気のリスクを減らす
家族の遺品整理の負担軽減
身辺整理にかかる費用軽減
人生をゆっくり振り返る
ゴミ屋敷化を防ぐ
生前整理とも呼ばれる大規模な片付けは、終活のメインとなる作業です。
長期間同じ家に住んでいると、どんどんものが増えてしまうのは自然な流れです。
しかしだからといって不要品が溢れかえっているようでは、快適な住処とはいえません。
高齢になると「身体が昔のように動かなくなり掃除が億劫になってしまう」「必要なものかどうかの判断が難しくなる」という傾向があります。
若い頃は綺麗好きだった人でも、高齢になるとゴミ屋敷になってしまう可能性があります。
ゴミ屋敷化を防ぐためにも、終活のひとつとして家の片付けや掃除をしていきましょう。
怪我や病気のリスクを減らす
高齢になり歩行が不安定になると、散らかった部屋で怪我をしてしまう恐れがあります。
若い人なら少し躓くだけの障害物であったとしても、高齢者だと転倒のリスクがあります。
「足の踏み場を整えて生活しやすい導線を作る」「日常的に使うものは取り出しやすい場所に置いておく」というように、快適な空間を整えておくと安心です。
また散らかった部屋は物理的に過ごしにくいだけでなく、衛生面でも心配があります。
不衛生な状態となり、カビが発生する可能性があります。
持病がある方はもちろん、健康な方でも呼吸器に影響を与える場合がありますので、清潔な空間を保てるようにしておきましょう。
家族の遺品整理の負担軽減
生前整理をきちんと終えておくと、家族の遺品整理の負担を軽減させられます。
遺品整理は単純な片付け作業ではないので、気持ちの整理が追いつかずストレスを感じながら取り組む人もいます。
必要なものまで無理やり処分する必要はありませんが、持ち主が責任をもって持ち物を整理しておくと安心です。
身辺整理にかかる費用軽減
「生前整理はまだ早い」「もっと後で大丈夫」と、生前整理を後回しにする人がいます。
しかし年を重ねていくと、体力的な負担が大きくなる、気力がもたなくなる、といった理由から、結局は業者に生前整理を依頼する必要がでてくるかもしれません。
一度に片付けを済ませる必要はありませんので、気力や体力がある時に、少しづつ片付けや掃除を進めておきましょう。
全ての荷物の整理を業者に依頼するとなると、高額な費用がかかってしまう恐れがあります。
人生をゆっくり振り返る
終活として片付けをしていくと、人生の思い出に多く触れられます。
眠っていた写真や日記、贈り物を見返して、人生をゆっくり振り返ると、これからの毎日が新しい気持ちで送れるようになります。
「そういえばあの場所に行ってみたかった」「もう一度昔の趣味に取り組もう」と、暮らしの目標を見つけ出す方もいます。
終活により自分自身を見つめ直し、明るく生きるヒントを得られるかもしれません。
終活の掃除をスムーズにするコツ
終活はいつ始めてもいいですし、どれだけ時間がかかっても構いません。
しかし、だからこそ作業が進まずに悩んでしまうものなのかもしれません。
終活の掃除をスムーズに進めるために、以下のようなコツがありますので参考にしてみましょう。
思い入れの少ないものから始める
保留ボックスを作る
一度に終わらせようとしない
家族と一緒にやる
思い入れの少ないものから始める
思い入れがあるものを整理していこうとすると、誰でも手が止まってしまうものです。
手放すべきか判断に時間がかかってしまうものではなく、思い入れの少ないものから掃除を始めるといいでしょう。
存在を忘れていたようなもの、深い思い出がないものから手をつけて、気持ち的に無理のないものから手放していきましょう。
保留ボックスを作る
片付けや断捨離をする際に必要な作業が、ものの仕分けです。
「必要」「不要」と仕分けていきますが、その際に「保留」ボックスを作ると仕分けがスムーズになります。
「必要」「不要」の2択だと、悩んで手が止まってしまうかもしれませんが、保留ボックスがあれば手を止めずにどんどん作業を進められます。
悩まずに仕分けをしていくのが、重要です。
保留ボックスは一定期間を置いて、再度中身を確認するようにしましょう。
一度に終わらせようとしない
終活をするとなると、掃除の範囲は広範囲になります。
一気に全てを行おうとすると、「結局部屋が散らかっただけで終わってしまった」と挫折してしまう人も少なくありません。
小さな範囲から掃除を始めていくのが、成功のコツです。
「この部屋だけ」でもいいですし、「引き出し1段」でもいいです。
一ヶ所綺麗になると、達成感を感じられるものです。
一度に掃除を終わらせようとせず、小さな範囲から取り掛かるように意識してみましょう。
家族と一緒にやる
掃除をするタイミングは、家族が集まる年に1回というペースでもいいでしょう。
家族がいれば、重たい荷物を運んでもらえたりと負担軽減にもなります。
1人で掃除をするよりスムーズなので、家族が集まるタイミングのイベントにするのもおすすめです。
家族が一緒に片付けをすると、収納場所を把握できるというメリットもあります。
親に終活してほしい子供の注意点
親に終活をスタートさせてほしいなら、子供の方から「一緒に掃除をしよう」と提案するのもいいでしょう。
ただし「捨てて」というように、一方的に指図するような言い方をしてしまうと親子仲が悪化してしまうかもしれませんので注意しましょう。
ゴミのように見えても、親にとっては大切な思い出が詰まったものかもしれません。
また戦時中を生きてきた世代の人にとって、物を捨てるという行為はとても抵抗を感じるものです。
本人の気持ちを配慮しながら、気持ちよく断捨離を進めていけるようにしましょう。
品目別の掃除方法
終活の掃除で特に苦労する品目を集めました。
どう整理していくべきか、注意点や処理方法をお伝えします。
終活で書類を片付ける
終活で写真・ビデオを片付ける
終活で思い出を整理する
終活でデジタルデータを整理する
終活で財産を整理する
終活で書類を片付ける
書類はついつい山積みになってしまうものですが、今後使う大切な書類を誤って捨ててしまわないように注意しなければいけません。
面倒ではありますが、1枚1枚内容を確認しながら仕分けていきましょう。
金融商品に関する書類
保険証券や関連書類
不動産に関わる書類
これらの書類は重要であり、再発行できないものもあります。
死後に必要になるものもありますので、これを機に種類別にファイリングしておくといいでしょう。
終活で写真・ビデオを片付ける
終活で過去の写真やビデオを見つけると、ついつい手が止まってしまいます。
ひとつひとつの思い出にじっくり浸る時間があってもいいでしょう。
写真やビデオをそのまま持っていると場所をとってしまいますので、スキャンしてデータ化させておくとスッキリさせられます。
似たような写真は処分して、本当に見返したいものだけを保管できると理想的です。
ビデオテープやカセットテープもデータ化できますので、コンパクトに保管できる形を選びましょう。
終活で思い出を整理する
写真やビデオ以外にも、捨てられない人生の思い出はたくさんあります。
子供や孫の作品やコレクションしたもの、大切な人からのプレゼントなどが、思い出の品となります。
現物でなくてもよければ、写真に撮るなどしてコンパクトにまとめましょう。
ものを減らすのが目的なので、これからの人生に必要なものをしっかりと吟味しましょう。
終活でデジタルデータを整理する
誰もがパソコンやスマホを保持する時代であり、デジタル終活という言葉があるほどにデジタルデータの整理も重要です。
デジタル終活では、以下のようなデータを整理していきます。
映像や画像のデータ
オンライン銀行や証券会社のアカウント
ショッピングサイトのアカウント
サブスク契約しているもの
ログイン情報や暗証番号がわからなくなると、解約できなくなる場合がありますので取り扱いには注意が必要です。
できるだけ本人がこれらのデータを整理しておくようにしましょう。
終活で財産を整理する
財産や遺産となるものは、一ヶ所にまとめて家族がわかりやすい場所に入れておきます。
銀行口座の通帳
保険証書
年金手帳
健康保険証
これらのものをまとめておくのは、死後に家族が困らないための配慮ともいえます。
遺書やエンディングノートがある場合も、同様に大切に保管しておきましょう。
終活による不要品の処分方法
終活で家中の掃除をすると、多くの不要品がでてくるでしょう。
不要品がでたら、以下のように処分していきます。
自治体でのゴミ回収
不要品回収業者に依頼する
リサイクルショップやフリマサイト
polletで買取してもらう
自治体でのゴミ回収
自治体でゴミ回収をしてくれる日に合わせて、ゴミを出す方法です。
粗大ゴミがでた場合は粗大ゴミ回収を利用します。
ゴミの日は決められているので、それまで自宅で保管しなくてはいけません。
当日の朝に収集場所にゴミを出す必要がありますので、高齢で重たい荷物を持てない場合は家族の助けが必要になります。
不要品回収業者に依頼する
不要品回収業者に依頼すると、まとめて不要品を引き取ってもらえるのでストレスがありません。
自治体のゴミ回収に出すより費用がかかりますので、本当に利用すべきかよく考えてから依頼しましょう。
また業者選びは注意をしないと、不法投棄などのトラブルに巻き込まれてしまう危険があります。
「一般廃棄物収集運搬業の許可がある」「自治体に認可されている」という安心できる業者をしっかり選んでください。
リサイクルショップやフリマサイト
不要品をお金に換えるのであれば、リサイクルショップに持ち込むかフリマサイトを使うという方法があります。
リサイクルショップは持ち込みの手間がありますが、期待通りの査定額がつくかどうかはわかりません。
フリマサイトは高齢だと使い慣れず、ストレスに感じてしまう方もいるかもしれません。
polletで買取してもらう
自宅で簡単に買取ができるのが、pollet(ポレット)です。
不要品を段ボールに詰めて自宅の玄関から郵送すると、査定をしてお金を振り込んでくれます。
高齢で重たい荷物を持てない方でも利用できますので、終活の掃除におすすめです。
仕分けをする際に「必要」「不要」「保留」だけでなく、「買取」の段ボールも用意しておくと、箱詰めの手間も省けます。
買取カテゴリーが豊富なので、不要品の種類を気にせず箱に詰められるのもpolletのメリットです。
買取箱・配送・査定は全て無料なので、気軽にお使いいただけます。
終活の掃除は無理のない範囲から
終活の掃除は、自分の人生を振り返るような時間になるでしょう。
しっかりと気持ちを整理したら、家族の負担を減らすためにも片付けや掃除を進めていきましょう。
思い出の品は無理に捨てる必要はありませんが、デジタルデータにするなどコンパクトにまとめられるよう工夫してみると部屋がスッキリします。
処分するものがまとまったらpolletで買取査定をして、お金に換えるのがおすすめです。
終活をして、これからの人生を身軽に明るく過ごしていけるような環境を整えていきましょう。