【目次】
遺品整理で捨ててはいけないものについて知りたいと悩んでいませんか?
この記事では「遺品整理で捨ててはいけないもの」について紹介します。
他にも「遺品整理で捨ててはいけないものを処分しないための対策」や「遺品整理で捨ててはいけないものを処分したい際に起こるリスク」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、遺品整理で捨ててはいけないものについて理解を深めてみてください。
遺品整理で捨ててはいけないもの16選
遺品整理で捨ててはいけないものについては、以下があります。
遺言書
身分証明書
現金
通帳・キャッシュカード
印鑑・印鑑証明証
年金手帳
請求書・支払通知書
有価証券・保険証券
ローン明細
土地の権利書
返却の必要があるもの
鍵
仕事関係の書類
デジタル遺品
思い出の品物
それぞれの項目について解説していきます。
遺言書
遺言書は、故人の意思を正式に示す法的文書であり、非常に重要になるので、遺品整理をおこなう際に、絶対に捨ててはいけません。
例えば、遺言書に残して欲しい品物が明記されている場合、その品物は処分することはできません。
遺言書の形式や内容に問題がなければ、遺言書は法的な効力を持っているので、誤って捨ててしまうと、親族間での争いの原因となるリスクもあるので注意が必要です。
遺言書が後で発見された場合、相続手続きを再度行わなければならないことがあるので、まず遺言書の有無を確認することが必要です。
このように、遺品整理で見つけた遺言書は慎重に扱い、しっかりと保管することが重要です。
身分証明書
身分証明書は、故人が契約していたサービスを解約する際に必要な重要な書類になるので、捨てずに大切に保管しておきましょう。
具体的に、捨ててはいけない身分証明書には以下が挙げられます。
運転免許証
健康保険証
パスポート
マイナンバーカード
また、健康保険証や運転免許証は、不正利用を防ぐために一定期間内に返却することが求められる場合があります。
さらに、それぞれの身分証明書の返却方法や期限は異なるので、紛失や破損を防ぐためにファイルなどに整理して保管しておきましょう。
現金
遺品整理の中に現金が見つかった場合、故人の遺産の一部であり、相続人間で適正に分配する必要があるので、捨てないように注意が必要です。
例えば、洋服のポケットなどに入っていることに気付かずに処分してしまうことも考えられますので、慎重に確認することが重要です。
また、タンスの引き出しや本の間など、思わぬ場所に隠されているケースもあるので、遺品整理の際には細かくチェックしましょう。
通帳・キャッシュカード
通帳やキャッシュカードは、遺品整理や故人の現金を引き出す際に必要になるので、捨てずに保管しておきましょう。
万が一、故人の通帳やキャッシュカードを処分してしまうと、親族であっても現金を引き出すのが困難になってしまうケースもあります。
また、お金の流れを把握するためにも通帳の履歴を確認しておくことをおすすめします。
さらに、凍結解除には通帳やキャッシュカードに加えて、戸籍謄本や遺言書などと必要な書類は金融機関ごとに異なるため、事前に確認するようにしましょう。
印鑑・印鑑証明証
印鑑や印鑑証明証は、各種手続きで必要になることが多いので、捨てずに保管しておきましょう。
具体的に、捨ててはいけない印鑑の種類については、以下のとおりです。
実印
銀行印
認印
訂正印
最近では行政手続きのデジタル化が進んでいますが、依然として印鑑が必要な手続きも多く、紛失すると再発行や手続きに時間がかかる場合があるのも事実です。
また、実印は原則として一人一つしか登録できませんが、故人が会社を経営していた場合には、会社用の実印も別途存在することがあります。
印鑑は小さくて紛失しやすいので、スーツのポケットや引き出しなどを注意深く確認するようにしましょう。
年金手帳
故人が年金を受給していた場合には、年金手帳や年金証書も捨てずに保管することが大切です。
死亡後に速やかにこれらを届け出ないと、年金が継続して振り込まれてしまい、後で返還する手間が生じてしまう可能性があります。
具体的には、死亡後10日以内(国民年金の場合は14日以内)に最寄りの年金事務所に受給権者死亡届を提出する必要があります。
このように、遺品整理をおこなう際には、年金手帳の所在を優先的に確認し、必要な手続きが適切におこなえるように準備しておきましょう。
請求書・支払通知書
遺品整理中に故人宛ての請求書や支払通知書を見つけた場合、重要な情報源となりますので、見つけ次第保管し、必要に応じて内容を確認するようにしましょう。
また、故人が借金やローンを残していた場合、相続放棄をしない限り、その債務も相続人が引き継ぐことになります。
特に消費者金融やリボ払いなどの場合、会社によっては一括返済を求められることもあるので注意が必要です。
有価証券・保険証券
故人が有価証券や保険証券を持っていた場合、遺品整理の際に誤って捨てないように注意が必要です。
有価証券や保険証券は、現金と同じように重要な財産として扱われます。
例えば、故人が生前にある会社の株式を保有していた場合、その権利は相続人に引き継がれます。
さらに、配当金も相続税の対象となるため、証券類は大切に保管しましょう。
ローン明細
故人にローンの残債がある場合、ローン明細は捨てずに保管しましょう。
故人が亡くなった後、その財産は相続の対象となりますが、ローンや借金といった負の財産も相続されてしまいます。
負債の額が大きい場合、「相続放棄」を選ぶことで、そのローンを相続しない選択も可能ですが、他の財産も放棄することになるため注意が必要です。
相続放棄の手続きは相続発生から3ヶ月以内におこなう必要があるので、故人がローンを組んでいたかどうか、また残債があるかを確認するためにも、ローンの明細が見つかったら捨てずに保管し、なるべく早く内容を確認するようにしましょう。
土地の権利書
故人の名義で所有されている土地がある場合には、土地の権利書を大切に保管することが必要です。
土地は現金と同様に、遺産相続の対象となり、権利書があることによって、相続人同士の話し合いが円滑に進み、不要なトラブルを避けることができます。
万が一、権利書が見つからない場合でも、相続登記などの手続きは可能なので、見つからなければ無理に探し出す必要はありません。
遺言書に土地の相続に関する指示が記されているのであれば、それを基に相続の話し合いを進めることも可能です。
返却の必要があるもの
遺品整理をする際に、レンタル品やリース品などの返却の必要があるものが見つかったら、捨てないように注意が必要です。
返却の必要があるものは業者などから借りているものであり、故人の所有物ではありません。
万が一、処分してしまうと、業者から違約金を請求される可能性があり、トラブルに発展してしまうリスクがあります。
具体的に、返却の必要があるものについては、以下が挙げられます。
WiFiルーター
ウォーターサーバー
パソコン
自動車
家具
介護用品
上記の品物は、通常であれば返却先を示すステッカーやロゴマークが貼られているので、遺品を捨てる前には必ず確認するようにしましょう。
鍵
遺品整理の際に、鍵を見つけたら捨てずに大切に保管しましょう。
鍵には、故人が残した貴重な遺品を取り出すために必要なものが含まれている可能性があります。
自宅以外にも、倉庫や机、金庫などさまざまな場所で使用される鍵があり、重要な書類や現金、通帳などが保管されていることが多いです。
どこで使うのかわからない鍵が見つかった場合には、専門の鍵屋に相談して、どの鍵がどこで使われるのか確認することをおすすめします。
このように、遺品整理で鍵を見つけたら捨てず、保管するようにしましょう。
仕事関係の書類
遺品整理の際に、故人の仕事に関連する資料が見つかった場合は、捨てずに保管するようにしましょう。
例えば、故人が会社を経営していたり、取締役などの重要な役職についていた場合、法人手続きでそれらの資料が必要になるケースもあります。
仕事関係の書類を処分してしまうと、業務の引き継ぎがスムーズにおこなうことができずに、会社側に迷惑をかけてしまうリスクがあります。
また、紙媒体だけでなく、電子ファイルやデータも保存することが重要です。
このように、遺品整理で仕事関係の書類が見つかったら、不要かどうかは自己判断せず、会社に連絡して適切に整理を進めるようにしましょう。
デジタル遺品
故人の遺品整理を行う際には、デジタルデータの取り扱いに注意が必要です。
スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器には、故人の大切な情報が残されていることが多いのも事実です。
また、ネットバンキングの情報や会社関連の書類など、重要なデータが含まれている可能性があり、不注意に削除してしまうと取り返しのつかない事態になってしまうリスクもあります。
さらに、デジタル遺品は、プライバシーに関わる内容が含まれることが多いので、故人の意向を尊重することも重要です。
遺言書やエンディングノートを事前に確認し、デジタル遺品に関する具体的な指示がないかどうかを確認することで、故人の意思に沿った適切な対応をすることにもつながります。
思い出の品物
故人にまつわる思い出の品物は、捨てずに慎重に扱うべきです。
実際に、何気ない物が他の人にとっては非常に重要な思い出の品である可能性があるのも事実です。
遺品整理の際に写真や手紙などが見つかった場合は、一箇所にまとめて保管し、後で他の遺族にその必要性を確認してもらうようにしましょう。
また、遺品整理を始める前に、他の遺族に取っておきたい遺品があるかどうか聞いておくことで、整理作業がよりスムーズに進めることにもつながります。
このように、思い出の品や写真は一度捨ててしまうと復元することが難しいので、慎重に取り扱うことが大切です。
遺品整理で捨ててはいけないものを処分しないための対策
遺品整理で捨ててはいけないものを処分しないための対策については、以下があります。
遺言書の確認をする
親族で話し合いをする
専門業者に遺品整理を依頼する
それぞれの対策について解説していきます。
遺言書の確認をする
故人が遺言書に遺品整理の際に捨ててはいけないものを記している可能性があるので、必ず遺書の確認をするようにしましょう。
また、家族へのメッセージや遺産の分割方法だけでなく、大切な遺品についても記されている場合もあります。
遺書には法的な効力があるため、親族全員が従う義務があるので、家族全員が納得しやすく、手続きがスムーズに進めることが可能です。
遺言書に捨ててはいけないものなど遺品整理に関する指示が含まれている場合は、その内容に従って作業を進めるようにしましょう。
親族で話し合いをする
遺品整理をする前に、親族で話し合いをすることで、捨ててはいけないものの基準を明確にすることができます。
親族同士のトラブルを防ぎ、遺品整理をスムーズに進められます。
また、親族で協力し合って生前整理をおこなうことで、より安全に遺品整理を進めることが可能です。
このように、故人の意思を確認しながら進めることで、理想的な整理につながります。
専門業者に遺品整理を依頼する
自分たちだけでは何を捨てればいいのか判断が難しい場合には、専門業者に遺品整理を依頼することをおすすめします。
遺品整理の時間や手間を軽減できるだけでなく、プロのアドバイスを受けることで、捨ててはいけないものを守ることにもつながります。
専門業者によっては、不用品の回収や処分も対応可能なので、効率よく遺品整理をしたい方は、専門業者を検討してみてください。
遺品整理で捨ててはいけないものを処分した際に起こるリスク
遺品整理の際に、捨ててはいけないものを処分してしまうと、遺産分割に関するトラブルを引き起こしてしまうリスクがあります。
特に遺言書や有価証券、土地の権利書などの重要な書類を捨ててしまうと、遺産分割の協議が複雑化し、争いに発展する可能性が高いです。
遺産分割が円滑に進まなくなるのはもちろん、小規模宅地の特例の適用が受けられなくなったり、不動産の売却ができなくなったりするケースもあります。
遺品整理は、親族としっかり話し合いをおこない、重要なものの管理を徹底することが重要です。
遺品整理で捨ててはいけないものを確認しよう!
今回は、遺品整理で捨ててはいけないものや捨ててはいけないものを処分しないための対策を紹介しました。
遺品整理で捨ててはいけないものについては、以下があります。
遺言書
身分証明書
現金
通帳・キャッシュカード
印鑑・印鑑証明証
年金手帳
請求書・支払通知書
有価証券・保険証券
ローン明細
土地の権利書
返却の必要があるもの
鍵
仕事関係の書類
デジタル遺品
思い出の品物
また、遺品整理で捨ててはいけないものを処分しないための対策を把握しておくことで、親族間でのトラブルを避けることにもつながります。
今回の記事を参考にして、遺品整理で捨ててはいけないものを確認しましょう。